■
BATIK−バティック〜バティックの基本的制作過程〜
Batik
東西5100km、南北1900kmに13000以上もの島からなる世界最大の群島国家インドネシア共和国。 細かく数え上げると200とも300ともいわれる民族が存在し、実に多様な言語や文化が混在しています。 そんな多様性を持つインドネシアは芸能の宝庫であり、芸術の国でもあります。 その中の伝統芸術のひとつが、日本では『
ジャワ更紗
』の名で知られる
BATIK
(バティック)なのです
。
バティックの基本的制作過程
バティックの制作には緻密な作業工程が幾度も繰り替えされ、数週間から数ヶ月、なかには1年以上もの時間をかけて、1枚の作品が仕上がるのです。
1.
白い生地に鉛筆で模様を描きます。
2.
鉛筆で書いた模様に従って、染色後白く残したい部分を表と裏から蝋引きします。
3.染色を行います。
4.染色後、お湯に浸して蝋を溶かし落とします。
5.
色の構成により次の色に染色しない部分を再度蝋引きします。
6.色数が増えるだけ上記3〜5の過程を繰り返します。
7.仕上げにお湯につけてすべての蝋を溶かし落とします。
8.最後によく水ですすいで陰干しにします。
染色にはインディゴ(藍)やメンクドゥ(茜)、ソガ(茶)など昔ながらの草木染めに加え、最近では化学染料なども使われるようになってきました。
インドネシアでは
チャンティン
(Canting)と呼ばれる器具が開発されたため、非常に繊細な表現ができるようになったのですが、これを使っての工程は見ているだけでも気の遠くなるような作業です。