續天台宗全書
概要
天台宗全書刊行の目的は、天台教学・歴史を学ぶに必要な典籍を網羅し出来うる限り研究の便に供するにある。けれども、天台宗の開創以来1200年に亘って伝えてきた諸寺の宝庫に所蔵されている書籍は極めて多く、『續天台宗全書』数百巻の刊行を必要とする程で有り、これに中国天台さらに経典の注釈書を加えると、なお多くの刊行が必要となろう。このような大規模な出版計画は、短期間に完成は難しい。第2期の刊行は前『天台宗全書』(昭和10年~12年発刊)に続くものとして計画したものであり、第1期15冊、第2期10冊あわせて25冊とした。第2期分までを2016年度に完成し、続いて第3期の編纂を開始した。

編集方針
編纂の基本方針は、入手された中で最も重要と思われる書籍の刊行を主とし、貴重珍稀な写本と重要稀少な木版刊本を選択したが、すでに刊本が流布する書であっても重要と認められる書については採択した書もわずかながらある。
編纂上、諸典籍を「顯教部」「密教部」「論草部」「口決部」「圓戒部」「法儀部」「神道部(山王神道)」「史傳部」「寺誌部」「修験部」「悉曇部」「雑録文芸部」の十二に分類した。刊行順序は出来るだけ成立の古い書籍から出版するのが望ましいが、其の順序に従えなかったものもある。
明治以来、活版印刷によって流布した書籍については、天台宗の根本聖典であっても重複を避けて選択採用しなかった書籍が多い。すなわち、前『天台宗全書』はもちろん『大日本校訂縮刻大藏經(縮藏)』、『大日本校訂訓点大藏經(卍藏)』、『大日本續藏經(續藏)』、『大正新修大藏經(大正藏)』、『大日本佛教全書(佛全)』、『日本大藏經(日藏)』、『傳教大師全集』、『智証大師全集』、『惠心僧都全集』、『慈眼大師全集』、『群書類従』、『續群書類従』等の中におさめられている書籍は省略し、採用しなかった。
書籍の翻刻には、厳密なる校訂のもとに確定本が作られる必要がある。異本の対校にはできる限り勤めて訂正を註記した。
書目内容
第一期(詳細な書目名はこちらから)
No. 分 類 巻 題 収録内容 配本順 1 顯教1 摩訶止觀伊賀抄 上 巻1~4 10冊 8 2 顯教2 摩訶止觀伊賀抄 下 巻5~10 10冊 9 3 顯教3 弘決外典鈔 玄義・文句外勘鈔 三大部引用外典の注釈3書 6 4 論草1 義科 廬談 法華玄義 南北朝の論義書76巻75算題、
天台教理学研究に重要な書11 5 論草2 義科 廬談 法華文句 14 6 口決1 恵心流 Ⅰ 政海「心要抄」ほか全14書 12 7 密教1 大日經義釋十四卷 十巻本(平安写)等対校昭和定本 10 8 密教2 經典註釋類Ⅰ 六巻本金剛頂經ほか全11書 4 9 密教3 經典註釋類Ⅱ 別行經・理趣經注釈ほか全10書 7 10 圓戒1 重授戒灌頂典籍 圓戒十六帖ほか儀軌全33書 5 11 法儀1 聲明表白類聚 声明用心集・二巻抄ほか全33書 13 12 神道1 山王神道Ⅰ 九巻本山家要略記ほか多数 15 13 史傳1 天台大師傳註釋類 智者大師別傳新解ほか全10書 1 14 史傳2 日本天台僧傳類Ⅰ 三千院本慈覚大師傳ほか全51書 2 15 寺誌1 天台宗本末帳 比叡山・東叡山本末帳ほか全3書 3
第二期(詳細な書目名はこちらから)
No. 分 類 巻 題 収録内容 配本順 1 論草4 宗要光聚坊 上 檀那流宗要 巻1~巻7 1 2 論草5 宗要光聚坊 下 檀那流宗要 巻8~巻14 2 3 圓戒2 菩薩戒疏註釋・戒論義 『梵網經直談抄』、『戒珠抄』等8書目 3 4 密教4 事相Ⅰ 『鸚鵡鈔』、『愚用抄』、『流傳抄』 4 5 顯教7 三百條・法華十軸抄 三百條(三百帖)、法華十軸抄 5 6 口決2 檀那流 Ⅰ 『北谷祕典』等全6書 6 7 顯教4 法華玄義伊賀抄 上 巻1~巻2 7 8 顯教5 法華玄義伊賀抄 中 巻3~巻6 8 9 顯教6 法華玄義伊賀抄 下 巻7~巻10 9 10 論草3 義科 廬談 摩訶止觀 義科 廬談 摩訶止觀(全五義科五十二論目) 10
第三期(2018年3月31日 第一巻刊行開始)(詳細な書目名はこちらから)
No. 分 類 巻 題 収録予定 配本予定 1 史傳3 日本天台相傳類Ⅱ 近世高僧傳の重要書目 1(2018/3/31配本済) 2 法儀2 常行堂聲明譜 法則類聚 日光輪王寺藏の聲明譜及び法則集 2(2019/07/29配本済) 3 密教5 事相Ⅱ 天台密教の事相 3(2023/10/31配本済) 4 顯教8 法華文句伊賀抄 上 『文句伊賀抄』全10巻(南北朝時代) 4 5 顯教9 法華文句伊賀抄 中 5 6 顯教10 法華文句伊賀抄 下 6 7 顯教11 止觀外勘抄 心地教行決疑
草木成佛私記平安末から鎌倉・室町の重用書 10 8 論草6 肝要口決抄 上 『肝要口決抄』20巻(南北朝時代)
『被接義私記』『六即義私記』(未再治本)7 9 論草7 肝要口決抄 下 8 10 口決3 惠心流Ⅱ 惠心流口傳の重用書、忠尋著述類 9
発売時期
第一期 昭和62年(1987)~平成11年(1999) 全15巻刊行済み 第二期 平成15年(2003)~平成29年(2016) 全10巻刊行済み 第三期 平成30年(2018)より全10巻刊行開始
価 格
第一期
価格:単冊18,000円(送料・消費税別) 春秋社のHPよりお申し込み下さい
天台宗内の寺院の方には宗内向け特別価格もございます。
メールもしくはお電話にて天台宗典編纂所まで御連絡下さい。
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第二期
価格:単冊22,000円(送料・消費税別) 春秋社のHPよりお申し込み下さい
天台宗内の寺院の方には宗内向け特別価格もございます。
メールもしくはお電話にて天台宗典編纂所まで御連絡下さい。
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第三期
価格:単冊22,000円(送料・消費税別) 春秋社のHPよりお申し込み下さい
天台宗内の寺院の方には宗内向け特別価格もございます。
メールもしくはお電話にて天台宗典編纂所まで御連絡下さい。
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出版社・販売
天台宗典編纂所
住所:〒520-0113 滋賀県大津市坂本4-6-2
電話:077-578-5190
FAX:077-579-6639
ご希望の方は申込用紙にご記入の上、FAXもしくはメールにて
『續天台宗全書』購入希望と件名に明記の上お申し込み下さい。
天台宗内関係寺院の方は特別価格にてご購入できます。
メールもしくはお電話にて天台宗典編纂所まで御連絡下さい。
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春秋社 (東京都千代田区外神田)
電話:03-3255ー9611注文プラットフォーム(春秋社WEBページ)
正續天台宗全書目録について

天台宗典編纂所[編著] 本書は、『續天台宗全書』(第1期全15巻)と、『天台宗全書』の、二つの全書の 目録(300書目の巻順目録・分類目録)と、 その書目解題です。 つまり、既刊の『天台宗全書』関係書籍の“目録と解題”です。
第2期『續天台宗全書』10巻の目録と解題は、含んでいません。 この目録・解題により、『佛書解説大辞典』『国書総目録』などでも不明瞭な書物が、明瞭に把握できるようになり、便利になりました。
『天台宗全書』の解題は、今回新しく執筆したものです。古い解題は掲載していません。
『續天台宗全書』(第1期全15巻)解題は、刊行時添付した解題の、訂正増補です。
詳細な内容索引(50音順)を巻末に添付し、なおかつ、内容テキストデータのCD-ROMを付録として添付いたしました。これをgrep検索すれば索引は不要になります。
天台宗内関係寺院の方は特別価格にてご購入できます。
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