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地震に安全な住まいを造るための第1歩は地盤の状況を充分に把握することです。住宅の上部構造をどれだけ強固に造っても、地盤が悪ければひとたまりもありません。ここでは、住宅の地盤調査の方法の主なものをお知らせします。


●ボーリング、標準貫入試験

ボーリング調査ボーリング(回転させて孔をあける)により、1mごとに標準貫入試験を行ない、N値を測定する方式です。地中の土のサンプルを採取できることがメリットです。地盤調査としては一般的な方法で、深い層や硬い層でも調査ができます。調査スペースがやや広く必要で、設置や解体に手間がかかります。そのため、かかる費用も少し高くつきます。住宅の調査としてはRC造や鉄骨造の比較的規模の大きいものに利用されています。調査の信頼性としては高いものがありますが、住宅の同一敷地内に何本も行なうことは時間的にも費用的にも難しいかもしれません。三和総合設計(株)ではボーリング調査とその他の調査を組み合わせて実施することもあります。


●スエーデン式サウンディング試験
専用のスクリューを地盤に回転させながら調査を行ないます。貫入するときの錘の重さと回転数から地盤の強さを推定します。ボーリング調査に比べ簡便なので、同一敷地に数本の調査を実施することも容易です。地中の土のサンプルを採取できないことが最大の欠点といえます。周辺の地層をあらかじめ調査し、土質を推定しながら地盤の強さを推定します。調査員の経験が重要なポイントです。地盤に礫やガラがある場合、貫入が難しかったり、調査方向がずれたりする場合も考えられます。あまり深い層の調査は難しいのですが、かかる費用の安さと移動等が簡易なことなどから、深い層の調査をあまり必要としない住宅の地盤調査に多く用いられています。



●SKU(小型自動貫入試験機)
コンサルタントの発案で、大学の研究所と住宅メーカーの協力で開発された地盤調査方法。モーター駆動で打撃し、沈下量を自動的に測定し記録するコンピュータとプロッターを利用する。地中の状態をキメ細かく測定できる。調査にかかる作業員がスエーデン式より少なくてすむ。スエーデン式は土のサンプルが取れないのに対し、土のサンプラーにより土質の確認ができるようである。但し、三和総合設計(株)が発注した調査業者によるとサンプルの採取について別の機械が必要であり、費用と手間がかかるのであまり行なわれていないようである。


●その他の調査方法
以上が地質調査の方法の主なものです。上記の内の適切な方法を選択し地盤調査を行なうことが本筋ですが、いろいろな事情でどうしても調査ができない場合でも、下記の内容を参考にしていただきたいと思います。現場で基礎のために掘削された部分をみて、土質が粘土やシルトであれば粘性土の項目を砂や砂利等が中心の土質であれば砂質土の項目を参照し、素掘りの状態を確認してください。通常の木造2階建住宅であれば地耐力は3t/u程度必要です。推定許容地耐力が3以下となっている地盤に近いと感じられたときは是非とも工事を中断し、建築士にご相談ください。再調査を行ない、地盤の耐力が不足するときは地盤改良等を行うべきです。住宅には重い建物も軽い建物もあります。その重さに耐えられる地盤であればよいわけですから、建物の重量の把握等ももちろん必要となります。また、掘削面の地盤が良好に見えても、造成地などで盛土がされている場合は注意が必要です。<BR>以上についてはあくまで参考値です。試験掘りにより確認できる部分はせいぜい地盤面から50cm程度であると思われます。深い部分に良くない地層が存在し、不同沈下を起こしたりするケースもありますので、再度地盤調査をお勧めしておきます。

   試験掘りによる地層の簡易判別法(日本建築学会:小規模建築物基礎設計の手引きより)

地層の硬さ

素   掘   り

推定N値

推定許容地耐力
(長期t/u)



極   軟

鉄筋を容易に押しこむことができる

2以下

2以下 *1

シャベルで容易に掘れる

2〜4

3    *1

中   位

シャベルに力を入れて掘る

4〜8

シャベルを強く踏んでようやく掘れる

8〜15

10

極   硬

つるはしが必要

15以上

20









非常にゆるい

孔壁が崩れやすく、深い足跡ができる

5以下

3以下 *2

ゆ る い

シャベルで容易に掘れる

5〜10

5    *2

中   位

シャベルに力を入れて掘る

10〜20

10

シャベルを強く踏んでようやく掘れる

20〜30

20

つるはしが必要

30以上

30

*1過大な沈下に注意を要す。
*2地震時の液状化に注意を要す。


●自治体に残されているデータの調査
各自治体では公共工事の際に行なわれたボーリング調査の資料が保存されています。このデータを見せていただくことも参考になります。非公開扱いであったり、整理ができていないケースもあると思いますが、住民の税金で行なわれたものです。要求していきましょう。また、資料整理のゆきとどいた自治体では確認申請時に添付されたデータを整理し、残しているケースがあります。こういった場合、資料本数がかなり多いので自分の建設地に近いデータが見つかるかもしれません。
いずれにしても地盤は(特に滋賀県は)少し離れるとデータが違うケースがよくあります。一つの敷地内でもかなりの違いが見られることもあります。近隣のデータはあくまで参考として、自分の敷地については自分で責任を持った調査をする必要があります。


●古図による確認
地盤の状態を知る方法として、図書館に残されている古地図を見るのも一つの方法です。詳細については分からないのですが、自分の住んでいる土地や購入しようとしている土地が古くは溜池であったりするケースがこれで分かります。特に建売住宅や分譲地を購入する場合は、造成業者が土地を安く手に入れるために溜池等を埋め立てしているケースが良くあります。こういう土地は購入しないのに限りますが、やむを得ない場合は、充分な調査をし、地盤の補強を考えることが賢明です。

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