最近では、外材の集成材を利用したプレカットが多く採用されています。機械によるプレカットや集成材というと正確で強度も高いと思われがちですが実際はどうでしょう。プレカットがおこなわれる本当の理由はコストダウンです。大工さんによる手加工に比べてコストは半分ぐらいで済みます。そう考えると良いことのように聞こえますが、機械によるプレカットでは強度の高い継手は採用することはできませんし、曲がりやそりのある自然素材を加工するとかえって精度が悪くなってしまいます。大工さんの手加工による施工では、材に芯墨を打つことにより、自然素材である木材を精度良く施工することができるのです。ですから、プレカットをおこなうためには、素材は工業製品に近いものでなくてはならず、集成材が利用されることになり、目的がコストダウンですから、耐腐朽性や耐蟻性の非常に問題のある外材を利用することになります。木材は住まい手の方々にとって、見た目だけではなかなか違いがわかりにくいことをよいことに、目先のコストダウンを売り物にプレカットや外材集成材が採用されています。
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