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かわら版 2003.Jun
目を転じて、このような問題を抱える岩場は、全国各地にまた私たちの地元滋賀にもあります。言い換えれば、こうもり谷のようにエリアが閉鎖されてしまう可能性が、どの岩場でも潜在的に存在していると言うことです。 いつも通う岩場が閉鎖に追い込まれるような事態になった場合、あなたはこうもり谷に集まるクライマー達のようにできるでしょうか、岩場を守れるでしょうか。もしあなたが、その時には誰かがやってくれる、と思っているならそれは大きな勘違いであり、あまりに無自覚であると認識すべきです。 残念ながら、この日本でこのような問題に対し、積極的に対処してくれる団体はありません。そして、今後においてもそうしたものの出現は、期待は出来ないと思います。メディアにしても、記事として取り扱ったあと個々にモラルを促す程度で、何の手助けもしてくれません。 すべてのクライマーは、地元のエリアはそこに集まるクライマー達で保全していかなければならない、と言うことを自覚しなければなりません。 個々が独立した存在であるということが、クライミングのすばらしい部分であると私は思っています。反面、核となる組織が無い分弱さも兼ね備えています。 そうしたことを、社会は我々に求めているのです。 大多数のクライマーは、一般常識を備えた方々だと私は思っています。しかし、現実に諸問題がおきている以上、こちら側に非があることを認めなければなりません。かつてクライマーといえば岩登りの達人として世間は認知してくれていました。でもこれからは、それと同時に高い人間性も認められることが必要になってくるでしょう。 何がいけないのか、どうしていけば良いのか、ひとり一人が考えなければいけないそんな時代になってきているようです。 あなたは、時代の流れについていけますか? 岩を見たらそこを登りたくなるのが いつでも登れる環境にしていく為にも |