全コース完歩図
 上記の思いに駆られ地元高島市に住む者として、この素晴らしいトレイルをなんとか制覇しようと考えました。方法は山仲間を誘い、下山地点に1台車をデポしておき、下山後出発地の車を回収するという作戦を考案しました。80Kmのコースを平均10Km歩けば、8回で完歩できる計算になり、4月からスタートすれば11月には終了することができると計画しました。
 そして、結果的には予定より1回多く、全9回、1年越しで完歩することができました。
 マキノの愛発越(あらちごえ)から今津の山を経て、朽木の三国岳へ至る約80kmに及ぶ道は、水と緑、人のいきかう日本列島の日本海側と太平洋側を区切る中央分水嶺の中央部にあり、東西南北の気候や植生を合わせ持つ類い稀なエリアです。
 トレイルを歩けば、あちこちから望むことができる琵琶湖と若狭湾は、このトレイルが中央分水嶺であることを教えてくれます。この高島トレイルは、藪に埋もれていた古道やかつて使われていた山道を活かしたもので、各地で地元の人がこつこつと整備してきた登山道を5町1村の合併とともにつなぎあわせて誕生しました。
 高島トレイルには、乗鞍岳、三国山、赤坂山、大谷山、大御影山、三重嶽、武奈ヶ嶽、二の谷山、行者山、駒ヶ岳、百里ヶ岳、三国峠、三国岳といった12の名山があります。環境の時代の原点というべき琵琶湖水源の森から中央分水嶺に立ち、こうした山に登りながら、トレイルを順々に歩くのは素晴らしい事だと思います。
 特別企画・高島トレイルを歩く


      


















 全コース完歩の記録
高島トレイルを歩く T 愛発越〜黒河峠 (2008.5.4)
   4月からスタートする予定が、4月は忙しかったので、GWの中日に第1回目を実行することになった。今回は誘った山仲間の
   都合が悪く、単独での山歩きとなり、出発地、下山地からはなんとかバスが利用できた。


高島トレイルを歩く U 黒河峠〜三国山〜赤坂山〜大谷山〜抜土 (2008.5.18)
   第2回は大谷山の裏側、抜土に車をデポする壮大な計画。今まで断片的には歩いた尾根歩きが今回でつながった。インターネット
   会の女性2名も参加いただき、華やかな山行となった。


高島トレイルを歩く V 抜土〜大御影山〜三重嶽 (2008.6.15)
   第3回はトレイルの最深部を歩くコース。前回下った大谷山の裏側、抜土に車をデポし、そこから周回して大御影山と三重嶽のピーク
   を踏むことになった。


高島トレイルを歩く W 三重嶽〜武奈ヶ嶽〜水坂峠 (2008.7.5)
   前半最後の第4回は三重嶽からスタート、そこまでのアプローチでお昼までかかった。そこからは武奈ヶ嶽を経由して水坂峠までの
  長い長い尾根道歩きだった。夏の低山歩き、さすがにこの日に出会ったのはお一人のみだった。

高島トレイルを歩く X 水坂峠〜二の谷山〜行者山〜横谷峠 (2008.9.15)
   後半戦のスタートはちょっとマイナーな低山コースだった。それでも午前に一山(二の谷山)、午後に一山(行者山)のピークを無事に
   踏むことができた。


高島トレイルを歩く Y 横谷峠〜駒ヶ岳〜与助谷山 (2008.10.26)
   また1ヶ月余り経過してトレイル歩きYを実施することができた。今回は一番のブナ林の尾根歩きが楽しめるコース。天気は少し悪かっ
   たが、十分に紅葉のブナ林を楽しむことができた。


高島トレイルを歩く Z 与助谷山〜木地山峠〜百里ヶ岳〜オニュウ峠 (2008.11.3) 
   1週間後にトレイル歩きZを実施することになった。1週間たっただけなのに紅葉はかなり進み、ブナやカエデ等が赤や黄色に鮮やかに
   色づき、素晴らしい山歩きを楽しむ事が出来た。


高島トレイルを歩く [ オニュウ峠〜ナベクボ峠〜三国峠〜地蔵峠 (2008.11.22) 
   紅葉した葉っぱはほとんど落ちていたが、まだ残っているものもあり、最後の紅葉ハイクを楽しむことができた。前回見つけられなかった
   ナメコにも少しだけ出会えた。

高島トレイルを歩く \ 地蔵峠〜カベヨシ〜岩谷峠〜三国岳 (2009.4.29)
   スタートから1年越しでファイナルの日を迎える事ができた。天気は爽快、新緑と樹木の芽吹きが目にしみる。11名の山仲間が、最後の日
   を祝って参加してくれた。