日々、在りしことども



鳥来月三十一日
室内に立ち込めるクチナシの香り。
赤蝦、抱卵す。
早朝、近所にてミジンコとホウネンエビ、入手。
鳥来月三十日
ホウネンエビ、近所で発見。
ミジンコ、ついに入手。メダカだか何かの稚魚も。
カイエビが田んぼで激しく動き回っている。
鳥来月二十九日
安売りされていたサッポロの『クリーミーホワイト』なる麦酒を飲む。
正確には発泡酒のようだが、そうは思えぬほど美味しかった。
流石はサッポロ、こんな良いものなら、是非これから贔屓にしようと思いつつ、ネット検索。
――関西限定発売、この四月に生産を終えました。

だから安かったのだろうか。美味しかったんだがなぁ。
鳥来月二十八日
久々に外出。クチナシを探す。
花屋では既に売り切れ掛けている処もあったが、幸いホームセンターにて 格安でまだ蕾の多いものを見つけることが出来た。黄色の温帯睡蓮と共に入手。
帰宅後、少々鉢を弄る。芍薬は、何故か本年は花も蕾もつけそうにない。先に求めた 緋ネムはもう茂るのみ。一方、先年手に入れた一才ネムとサルスベリはぐんぐんと育っており、 実に頼もしい。
蓮や睡蓮はこのところの雨で水位が上がったせいか、かなり育ち始めてきた。温帯睡蓮の一つが、 大きく蕾を持ち上げている。

他、ごちゃごちゃあったりなかったり。最近、本を読む余裕が無い。馬鹿ゆえ、集中力が持続しない。
最後に日本酒を飲んだのは何時だったか。ああ、純米酒を浴びたい。
鳥来月二十一日
オジギ草が玄関の前に一列になっていた。買うか迷っていたが、これで必要はなくなった。
一才合歓が勢い良く葉をつけている。蕾も多数。良い子だ。
ハゼはぼそぼそと発芽を続けている。先月購入したものも芽を伸ばし始めた。
鳥来月二十日

鳥来月十八日
無駄に時間を過ごした。

近所のカレー屋で鹿カレーが出るときく。
鳥来月十七日
芍薬咲く。家族のばかりが。自分の鉢だけ蕾も上がらず。

もう諦めていたハゼ――一ヶ月前のではなく、春先に撒いたもの――が次々発芽する。この時期の温度が必要とあったが、確かに意外と高温を要するようだ。

何も入れていないはずの容器にメダカ発生。……あれはミジンコのように土から湧いたり風で飛んできはしなかったと思うが。睡蓮に卵でもつけられていたのか。

本を読む時間も無い。

久々に八時間ほど寝た。あんまりぴんと来ないが、微妙に体の端々に体力は戻ったよう。軽いし、何より疲れにくい。後者、特に重要。
眠気自体は寝付くのに苦労するほど薄い。興奮状態が続いているようだ。
三時間睡眠――正確には一時間半の倍数睡眠は、そこそこ有効なよう。


十二時過ぎ、第一章完成。
鳥来月十六日

鳥来月十五日
膝が痛い。
ハイローミックス。
眠れないとか、下らないネタが次々出てくるのは、躁鬱ですってネ。
鳥来月十四日
時間ってこんなに安かったんだな。気がつくと、また一時間飛んでいる
鳥来月十三日
自分の今の状況がソウウツ気味ではないかと心配になる。が、振り返った人生、結構こんな時期もあった。

ネット小説の文章の美麗さと、その量に打ちのめされている。こんな二次創作が書けるなんて、なんと 妬ましい。――愛か。
私は愛が足りないんだ。
鳥来月十二日
筋肉が引き攣ってきて何やら寒い。
気が高ぶって、上手く寝れない。というか、睡眠不足なのに気分は快調。
鳥来月十一日
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
鳥来月九日
電話が来る。日本酒の試飲会だというのに何故お前は家に居る? と。
最近そういう体調で気分でアルヨ老化か動けとなる。
汗かく夏場は飲酒に向いていないと思うのだが――あっちが正論か。

図書館へ、近くの植え込みがこでまりだと気付く。脳内挿し木地図にまた 邪悪な書き込みが。
昨年ほとんど刈り尽された藤は未だ本調子でなく、花香るのも一角のみ。何故あんな無体に及んだのやら。

某花屋へも足を向ける。季節的に大繁盛。
投げ売りで桃が安かったが、それより早くもあった梔子の甘い香りに 鷲掴まれる。あんな艶めいた夏夜の香りは、未だ他に知らぬ。
今回は引いたが――八重咲きと合わせて二つ三つになってもいいから、 もう今から買ってしまおうかと真剣に検討中。

他、唐突に大根が食べたくなったので店で一本購入する。幾らかは卸して 料理に使い、半分ほどをそのまま千切って大根サラダとし、食した。大量の花鰹ともみ海苔が勝利の鍵。満足。
鳥来月八日
以前探していた情報の多くが、豆本の勧めに載っていた。
山を登ってまで求めた山野草、しかしあるのは駅前の花屋だけと気付いたようなもの。
タイムマシンはいらないが、数年前の自分の夢枕に立って、一言だけ 伝えてやりたい。
鳥来月七日
近所の藤棚へ。満開に流れ咲く傍で、香りを楽しむ。
何時ものローズマリーも、一面の青。年に一度のものだと、目に焼き付ける。

挿し木を植え替え。これだけしか残ってないというべきか、こんなに手に入ったと考えるべきか。やはり柳が強い。あと、発根しているのはいいが、何か解らぬものが複数。欲しかったクチナシは枯れていた。安い花だし、 この夏に店買いか。
豆盆栽の容器に発芽したチシオ系の紅葉を一本、移植してみた。安定するまで、ちと心配。
朝顔や撫子は発芽しつつある。ハゴロモジャスミンはまだ咲くどころか、 新しく蕾をつけつつある。良い子だ。

悪くなし、悪くなし。本日も以上。
鳥来月五日
そろそろと暑く、パソコンの冷却音が耳障りである。

早くも牡丹は散っていた。気付いたのが遅かったか。先日に撒いた種々の種は未だに発芽の気配無し。挿し木・株分けの方は雪柳とブルーベリー、枝垂れ柳辺りに成功の色が濃い。ローズマリーも願いが実ったか、新芽を土から上げ始めた。
鷺草も、この暑さで一気に葉を伸ばし始めた。睡蓮だが、ひょっとして水深が足らぬかと土台を抜いて沈めてみたところ、一気に葉が広がる。プランター睡蓮もここは一つ素直に直植えに変えるとかした方が良いかもしれん。

ティーポットを落とす。蓋が砕け、本体に歴戦の傷の如く太く濃く走っていた皹の一つに穴が開く。何を植えよう?
さてそうすると随分前に買った急須の出番となるのだが、デザイン他に文句は無いものの、余り長距離移動には向いておらず、ちと注ぎ口から零れることがたまにある。ポットを部屋に置くか、お盆を日常使いしてみるか。

他、先日の鍋オデンがとか、自分のお吸い物は塩以前に出汁が薄かったんじゃないだろうかとか、そんな風な日々。右手の肌荒れがまだ治らん。
鳥来月四日
積読山の麓で呆っとする日々。

牡丹庭奥にて咲く。。悪くない。桃といい、最近自分の嗜好が中国方向へ流れていっているような気がする。
菖蒲だか杜若だかも咲いている。散りつつあるチューリップだが、先がレースのように裂けているフリンジなるものが素晴らしい。子供向けのプラスチック製原色オモチャのイメージから、宝石の一種へと印象が変わる。値年に一度、短い期間しか輝ける姿を現さないというのがまたよろしい。
藤は、家人の鉢が花穂を零している。自分の実生は結局本年も葉のみ。何やら既に物凄い勢いで伸び始めている。
今の時期から赤いチシオモミジが欲しいのだが、種から育っているものに数本、それらしきものがある。
紅葉は種類が多く、そこらじゅうに植えられており、発芽も容易。故に、購入はよし、種集めのための脳内地図を今のうちに充実させておくこととする。


深更、柚子酒を瓶詰め。香りはなかなか良いが、砂糖を控えたため、少々苦味がある。まあ、甘ったるいよりは良い。檸檬焼酎を作ったときのように、もっと気楽にやってみるべきか。
そろそろ十年もの近い梅酒の澱がかなり沈んでいたと最後に記し、以上雑然と覚えていることを。
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