日々、在りしことども



雪見月三十一日
雪。本来なら喜んで窓外を眺めるのだが、急遽おせち料理を作る羽目になり、昨晩から 一睡挟んで調理三昧。田作り(ゴマメの)や栗きんとんが存外に簡単で味も良かったとか、 一の重から三の重までの傾向と定番をこの歳になって知るとか、休憩を挟まないとやっぱり 頭がむしろ回らなくなるとか、家庭の味というよりクックパッドの味になったよーな、 コンビニやスーパーよりクックパッドこそが日本の地域食文化を粉々に破壊してしまうんじゃ ないだろうかと、まあ最後のは半妄半考。
重箱ではなく平皿に盛って終了後、夕食に鍋を仕立て、食器と水周りを洗って、現在蕎麦茹でまで休憩中。――そりゃ指も荒れるし手洗い用の殺菌石鹸も無くなるというもの。
正直面倒だが、家庭を持つと配偶者や子供に『食べさせてあげたい』と笑顔で考えるよう変わるのだろうか。何人かの知人を想像し、カップ麺と炒飯が限界だと、前提の間違いに気付く。何だかんだ言っても、未だに料理する男って少ないよなぁ……

雪は止まず。年賀状は気配も存在せず。花に始まり、酷暑を過ぎ、結局何もし無かったこの一年。
来年は意味のあるものにしたい。
雪見月三十日
また掃除。手指ががさがさに。
雪見月二十九日
軽く掃除。
飽きたので読書記録を停止。
雪見月二十七日
夕、誘われ『にっこう』にてラ−メン。店長店員の創作ラーメントーナメント決勝戦 とのこと。
一方は日清シーフードヌードルリスペクト。小エビこそ乗っていなかったものの、かなりの再現。野菜が少ないとか謎白肉が美味しかったとか麺はもう少し細めの方がとか、まあ覚え書き。
もう一方はぶりしお白湯。魚介で旨味をとっているとかで、こちらの方が単純に好みに合った。ただ、乗せている魚他の具材が有っても無くてもという感じで、もうちょっと工夫を見せて欲しかった。

二杯平らげ帰宅。途中寄ったスーパーで声を掛けられなどし、本日終わる。
雪見月二十五日
唐突に冷え込んできた。
雪見月二十一日
雨。月食見れず。
明日は冬至。年に数度、敬虔に天地思う日であるのだが、この暖冬のせいでどうにもこうにも実感が無い。 夏の酷暑といい、この冬らしからぬ冬といい、そしてやがて来るが解り切っている花粉地獄の来春といい―― これが一過性の異常気象ではなく、温暖化によってもたらされた新しい日常だとだけは考えたくも無い。

古い古い昔に思いを馳せる。四季ある日本、それは素晴らしいことだったのだ。
雪見月十九日
久々に、好天。布団干しまで引きずり出して、洗濯物を晒す。余りに乾かず、ひどい量が。

暑い。
ついでにタイヤ交換を行う。
一台はナットの奥と手前を全て間違って付け、後に乗った御仁が気付いてコンビニの駐車場でレンチを振るった。
もう一台は変に噛んで回りの悪いナットがあり、無理をしたせいで――一応書いておくが私ではない――ボルトが千切れた。

精を出した結果が全滅とは。何が不味かった。
雪見月十七日
『戦闘城塞マスラヲ』読みながらぼろぼろと泣いた。

素晴らしい漫画の方を堪能しつつ、『そう言えば原作は三巻の前半で読む手が止まっていたっけ。 漏れ聞くところでは最終巻辺りの評判が無茶苦茶良いし、続編にあたる『レ・イ・セ・ン』も 少しずつ手を出していることだから……』と、つい無気力に魔が差し、最終巻いきなり摘み読みという邪道に 走る。走り出して、そのまま引き込まれて目が離せず、クライマックスで感動だか興奮だか良く解らない感情の高ぶりにぼろぼろ熱いものを零しつつ、最後まで至る。

思えば、先日十数年振りに続刊が出された『グラマラス・ゴシップ』といい、此処最近は何と恵まれていることだろう。
こちらは十二年前、雑誌に連載されていたものを纏めただけだという。大半は見覚えがあった。当時の自分はよくもまあ、ここまで追い掛けていたものだと思う。そしてSFでありながら、十二年を経てなお、ほとんど陳腐化せず現在でも通用する内容に、感嘆の重みで頭が下がる。

イスカリオテも良かった。というかあの作者氏の作品は良というより好なのだが、他のシリーズも一漁りすべきか。他の小説漫画もこの一月ほど立て続けに良品に当っている気がする。そろそろ死期でも近付いているのかもしれん。
何はともあれ『戦闘城塞マスラヲ』。しばらくは何度も読み返し、あの場面をなぞり続けるのだろう。
……あんまり最終巻が見事過ぎて、もう途中の巻の残りを読む気が失せてしまったんだが……
雪見月十六日
残っていた材料で今度はヨーグルトムースに挑戦。砂糖を控え目にしたこともあり、大変満足の良く出来になる。 元々ヨーグルトは好きな方であり、量もあって、上に敷いた薄めたブルーベリージャムも、簡単だが良い感じになった。
また、作るかもしれない。
雪見月十五日
キーボードの左キーが壊れる。買い換えるにはえらく微妙。

もっさりし過ぎていたウィローモスを刈り込む。案の定、根元で剥がれ掛けている部位もあり、また 地道に待つ日々が始まる。
店舗なら、複数水槽で流木巻き作って、見頃を交換していけば良いだけだが、そう上手くもいかぬ。
刈り取った大量のモスを見て、どうしようかと迷ったりなど。
雪見月十四日
流星見れず。
雪見月十二日
ピザ成功。ただ、焼くのに時間が掛かるため、冷めたピザは悲しいという真理に到達。 他の料理も並べることを考えると、一度に一枚か二枚で十分なよう。
他、ホワイトチョコムースに挑戦。生クリームの泡立てが不十分で、いざという段階で もう一度全身全霊を込めて角が立つまでホイップ。これ程までに集中したのは何時ぶりか。
まあ、全体としては意外に簡単であった。完成後、豪華感を出すため、バナナとキュウイを適当に気って上に 配し、水耕栽培中の人参の葉をちぎって添える。
冷蔵庫で冷やす前はどうも少ないように感じ、次からは倍量で仕込むかとも思っていたが、一口食してその考えを即座に撤回。甘い。材料を考えればカロリーも高い。あのチョコレートと生クリームと砂糖と卵黄を少量の牛乳で口に流し込む、と思えば倍量など狂気の沙汰。
高級菓子がどれもこれも小さいのは、きっと菓子職人の優しさだと気付く。

他、何年振りにかマクドナルドで注文するも、良く解らないので適当にポテトLを頼んだところ、 えらい量が出てきて困る。SかMで十分だった。
他、特にナシ。冬らしく手指の荒れが増してきた頃。
雪見月十一日
明日はピザと思い立って生地とトマトソース作り。
トマトソースは少々塩が効いているが、まあ良いものが出来た。バジルとオレガノを用意した甲斐があった。 半分は冷凍したい。
生地も良く膨らむ。どうも今までは、水を加え過ぎていたよう。

他雑多、本日以上。
雪見月初頭
ホワイトソースに挑む。
たまに挑戦してみては失敗し、電子レンジレシピは吹きこぼれた。
加熱すると固まる小麦をダマにせず、弱火でいかに上手くバターに溶かすか、が肝要なようだが、 当方その辺りのセンスが無い。
今回、『なら最初から牛乳に混ぜて溶かしておけばいいじゃないか』という賢いレシピに出会う。
成功。
これで長年の敵がまた一人片付いたと喜ぶ。
使ったバターの量に『……今後、出来るだけ口にするのは控えよう』と本能的に思う。

前進したように見えて、思い切り後ろ向きに学んだ日。
雪見月十日
深更、室内息白し。昼間はまだ大分暖かいが、ようやく冬らしくなってきたか。

手の甲の血管が痛む。いや、気のせいだが。ここ数日、手指足指の先がやけに冷え込んで痒く痛く ――しもやけのようになることがあった。該当するような行動は無い。
運動不足で血の巡りが悪くなった、ということだろうか?
雪見月八日
蕎麦、一年分当る。サントリー、擬似麦酒飲料の点数を集めて送ったもの。
総計で大体12キロ、115食分になる。
有り難や有り難や。来年はこれで大分楽になる。
雪見月七日
白点病、ほぼ治る。二三度した水換えよりも、切った唐辛子と大量の餌こそが効いた気がする。
雪見月五日
天気良し。土――鉢を弄る。挿し木だが、何度目かの挑戦になるローズマリーは良い感じに根付き始めているようであった。他一種、成功。山椒はまた失敗。そしてもう一つの本命だった菊桃だが、駄目な雰囲気である。結局、苗木を買うしかないのだろうか……
芍薬に関しやや不満あり。新しく、また一株入手すべきか。

心配していた蝋梅だが、少ないながらも丸々とした蕾が幾つか見つかった。とても嬉しい。
久々に鉢を一時楽しむ。
雪見月四日
最近、お粥が良い。残った御飯を倍量の生姜を利かせただし汁に放り込んで軽く煮立てる程度のものだが、 何故か無性に食べたくなる。滋味溢れるというか、体が欲するというか。 胃、荒れてるんだろうか?
雪見月三日
昨夜より散々言われていたように、昼過ぎ、急速に空が荒れる。――目にした晴れ間を信じシーツを 洗ったばかりだというに。

ヤーコンなる芋を調理しろと言われる。栄養価が高いのだとか。さくさくして甘い。
とりあえずサツマ芋の替わりに使って掻き揚げにしてみる。問題、特に無し。
生でも他でもいけるが、普通のじゃが芋のように煮崩すことだけは無理だとか。
まあ、残りも適度に使ってみる。
雪見月二日
発酵式、ようやく少し泡を吐く。……設置してから、一体何日過ぎたことやら……
雪待月二十八日
白いものを背負うミジンコが増えた。黒なら増え過ぎたので耐久卵を作って死滅する兆しだと 解るのだが、白は知らぬ。
調べたところ、どうやら越冬卵らしい。受精して作られ、頑丈なのだとか。
屋外なら、普通に水底で越冬していたはず。室内の瓶容器はむしろ冷えるのか、個体差か。
卵を鑑賞する趣味は無い。さて、この冬、こいつらどう乗り切ろう。
雪待月二十七日
微妙に寒いが、秋冬という気がしない。やはり基準は氷点下に至るか否か。
雪待月二十六日
スタンドライトが唐突に切れる。電化製品に囲まれ生きるせいか、常に何かが壊れる気にもなる。
雪待月二十五日
グラスキャット二匹が白点病を発症。最近、蝦餌を投与し過ぎたとか、水換えや外部濾過器の掃除をサボっているとか、狭い場所に押し込めているなど、思い当たること山の如し。
とりあえず濾過器をいじり、水を幾らか換え、少しでも水温を上げるべくヒーターを直接ナマズ隔離容器に放り込み、最後に二つに割った唐辛子を真綿で包んで落とし入れてみた。
この対処で間に合えば良いのだが……
雪待月十九日
ピクルスが良く漬かっている。
最初はどうやって食べようか悩んでいたが、刻んでポテトサラダに加えてみたところ、 中々良い味わいとなった。楽し。
雪待月十六日
冷える。十二月のそれだとか。鉢の小さな紅葉も赤い。山も見頃か。

半年ほど前に入手してはしゃいでいた『アリシア・Y』が、その半月ほど後に電子書籍として 再販されていたことを知る。『鉄錆廃園』も一年ほど気付かなかったし、新たに初心者の心意気で マニアサイトや情報雑誌を手繰るべきか。
雪待月十五日
おからナゲットを作らんと欲す。割合は鶏とおから――雪花菜が半々。
しかし。
……何時からおからは入手し辛い食材になったのか。売り切れ、変に気取った高い京都産オカラ。 それやこれやで近所のスーパーを数軒巡り、ようやく近所にて最後の一袋を鷲掴む。
出来自体は悪くなかった。もう少し味を濃くしても良いか。
最後に、使用予定の挽肉をカレーに若干過多使われていたやるせなさを添え、本日終わる。
雪待月十三日
近所のケーキ屋が開店二周年だということでケーキのお徳詰め合わせ焼き菓子の土産付き、をしていたので、頼まれていたこともあり足を運ぶ。
後、かなりの黄砂の中、出歩く。
売ろうと考えていた本は『五十円』と言われたので止める。発売より半月も過ぎていないと思うのだが。 漫画だともう少し高いのかも知れないが、出版の現状とこれからに、ちと思いを馳せる。

赤蝦の発色を良くせんと、ランチュウ用の色揚げ効果のある沈下性餌を入手。肉りゅう増進ともあるが、こちらは何がどう働いているのか解らず、まあ奇形が発っする訳でもあるまいと適当に判ずる。
またそのペットショップにもグラスキャットが居たが、高い上に馬鹿でかかった。十数センチはあろう。 見慣れているうちの小指サイズとは違い、実に透明な肉、という迫力があって、ちと不気味なほどであった。
誰も水槽での繁殖には成功していないと(一例、ネットで真偽不明の報告を目にしたことはあるが)聞くが、 あのサイズが成魚というのなら、そもそも前提に至っていないということかもしれない。

後、別ホームセンターにて安売りのグラスキャットを三匹入手。ちなみにトランスルーセントグラスキャットには大型と小型の二種類があるというが――いや、先に見たアレこそが大型なのかもしれないが―― 先日と同じ店での入手に関わらず、明らかにサイズが一回り違い、少し色に白味が見られることに気付く。
早生まれ遅生まれぐらいの差かも知れぬが、ぱっと見、違う二種にも見える。


まあ他には、ばら売りされていたフリンジ(先がレース状に裂けている)と、色が移り変わっていくという チューリップの球根を三つほど手にして帰宅した。
以上、雑然と在りしことどもを。
雪待月八日
余り大きなことを言えたものでもないが。

中学生向けの小説を書くのと、中学生レベルのものを書くのでは、大きく意味が違うと思う。

十円でも高いうち、早めに売りに行こう。
雪待月七日
先日拾ったマンサクの種を半分ほど植える。本来は春に撒くということだが、つい待ち切れず。

此処何ヶ月か放置していた部屋の灯りを修理する。切れていた蛍光灯の引き紐を交換しただけだが、 直ったときには『オオ、文明の光が』と思わず感動に震えた。
不自由はしてないつもりだったのだが。
雪待月六日
このところの陽気でアシナガバチが頻繁に飛び回る。
雪待月四、五日前後
洗濯物万歳。溜まりに溜まっていたが、ようやく外に干せるようになった。
雪待月
本年はやたらセイダカアワダチソウが大きく随所で茂っているように見えるが、気のせいだろうか?

先月末のことだが、創味より箱が届く。中身は和風だしとカレーだしのギフトセット。
夏にやっていたキャンペーンで二三通応募したが、当ったらしい。ありがたいことだ。
締切最終日、竜王アウトレットパークからの帰りにポストを探し、時間が無いから直接 郵便局内へ持ち込んだことを思い出す。
紅葉月三十一日
グラスキャットが一匹、水槽の底で横に。水質悪化かと慌てて換水するが、その際、照明器具を 水没させる。
幸い、器具本体は無事。人にも蝦にも魚にも感電は無く、幸い、アア幸いと言って良いのだろう。 というか幸いということにしておきたい。
――買ってまだ新しい蛍光灯が昇天さえしなければ。

DIYの欠点は見栄えが悪いことだけだと思っていたが、素人判断の手抜きで防げたことを失敗したりもする。
以上、本日の欲しくなどなかった学習点。
紅葉月三十日
台風来ず。むしろ普段より風が凪いでいる。
地元図書館にて古い雑誌と小説を貰ってくる。例年のイベントだが、積読がかなりになるので、 本年は消極的にいく。
紅葉月二十八日
熱帯睡蓮の冬越し支度をする。今年はムカゴが幾つかあるだけなので、小さなポットに移植し、 プラスチック水槽に沈めて日当たりの良い廊下に置いてみた。メダカ、若干付属。
ムカゴ、更に一個減っていた。

その際見たが、屋外睡蓮容器は掃除をしていなかったせいで酷い有様に。また、本年は積極的に 増やさなかったせいか、放っておいてもある程度の数になるメダカが、初夏の頃から余り変わって いない模様。ひょっとすれば酷暑のためか。

他、昨日に引き続き水槽周りを少々弄る。ダイソーにあったフィギュアケースは強度に不安こそあるものの 、隔離水槽や小型水槽としては見栄えも良い。もう一二個、手元に置いておきたい。

ヒーターを入れた御蔭か、グラスキャット、四匹とも元気。プレコも愛嬌がある。――これで巨大化さえしなければ……
紅葉月二十七日
久々に花屋巡り。料理に使ったり酒を仕込んだりするため、無農薬自家栽培を目論見んで、檸檬や柚子の 苗木を探すが安くあるものの当然収穫は来年以降。
稀に見る実付きは高く、どんどん気が萎える。
あと、今年はチューリップのフリンジ(花先がレースのように裂けている)を植えたいので色々見て回る。
先の春に見たが、宝石のように美しかった。
案外手頃に流通しているが、バラ売り詰め合わせ自由というのはちょっと無い。
二十個以上仕込むべきか、とりあえず数個で様子を見るべきか。

途中、近くのホームセンターを覗いてみたところ、トランスルーセントグラスキャットが 一匹二百五十円の格安で置いたあったため、残っていた数匹を全て買う。ついでにオトシンだかコリオドラスだか の苔取り要員がこちらも格安でいたので、試しに一匹連れ帰る。
帰宅後、早速細かい飼い方をネットで調べてみたが――いない。良く探してみたところ、ヒポプレコと判明。 どこを見ても数十センチに巨大化するから注意とある。
……うち、小型水槽なんだが、どうしろっていうんだ。


ふとみれば、源平枝垂れ花桃が一輪だけ赤い花を付けていた。桜が冬前に狂い咲く話は 良く聞くが、桃もそうであったか。
紅葉月二十六日
飲酒蕁麻疹
紅葉月二十四日
珍しく作ったが、牛肉の時雨煮は実に簡単で美味しい。これまで何故、頻繁に
紅葉月二十二日
小田巻蒸しに挑戦。饂飩入り茶碗蒸し。簡単であった。
やはり塩と出汁か。
ただ、この具だと野菜系の――緑物が摂れない。
お浸しの手間まで考えると、具入り饂飩の方が単純で楽。
まあ、小芸が少しだけ増えた。
紅葉月二十一日
久々に発作が出て、料理し続ける。カニカマ炒飯、シメジの炊き込み御飯、偽松茸エリンギのお吸い物土瓶蒸し風、お浸し二種に焼き魚、ピクルスの仕込みなど。
塩と出汁を普段からもっと利かせた方が良さそうだ。あと、最後に砥いだ包丁の切れ味が良くて満足。
紅葉月二十日
日本酒を久々に手に取る。
紅葉月十八日
近所で数体の案山子が展示されていた。何かのイベントで作ったものらしい。
巨大なひこにゃん似の着ぐるみっぽいのはまだいい。隣の隣りの、フルフェス・ヘルメッドヘッドも。
ただ、普通のシャツを着せ、普通のズボンを履かせ、頭だけぽんと段ボール箱を被せたような、あれは 止めて欲しかった。下手に全体バランスの違和感が無い分、柵に括りつけ無理矢理固定してある姿と相まって、 猟奇死体が紛れ込んでいたようにしか見えない。

余り秋を感じていないというに、何でこんな。
紅葉月〜十七日
特に何もなし。
発作的に本屋巡って買い漁ったとか、発作的に古本屋巡って読み漁ったとか、それでも 何故か増える部屋の本。そんなこんな。

本日地元で何やらイベント。遠方でも秋祭り。今月に入って毎週末かくの如くで、別に今年は覗いていない。
紅葉月八日
赤蝦孵化。保護色か、何故か緑色。
紅葉月一日
彼岸花 野辺に四辻 誰の路
月見月三十日
早朝より竜王アウトレットへ。余裕を見て出たが、いきなり国道で大きな事故でもあったか迂回指示。それによる渋滞で時間をとられる。

まずルピシアへ。が、ドライフルーツといった食材ばかりで、茶葉はほとんど無い。
本当に賞味期限云々の品が少しあるだけで、京都大丸地下のルピシアを『非常に品揃えの豊富な、比べものにならない素晴らしい店』と評価せざるを得ないような案配。茶葉、五種類以上あったろうか……フレバードティー含めて十種類以上は絶対に無かったと思うんだが……

本命の目的が残念賞。微妙に安くなっている茶葉を一つだけ買って、他の店を覗く。
近くに、珍しい食材や食品をごちゃごちゃ集めた(あんまり安いわけではない)店があり、 入り浸る。中国茶だのヒマラヤのピンク色の岩塩、東南アジアの変なインスタント麺、中華料理の出汁、ブイヤベースやパエリヤの素セット、ガラムマサラ缶など、興味の向くまま良さげな所を漁る。ちなみに岩塩はもう少し大きい鉱物標本向きのもあったが、『一度岩塩を齧ってみたい』との目的だったので、砂利サイズのミル用を一袋選択。ちなみに別に料理で使用する予定など無い。
工芸茶なども置いてあったが、まずは同じところの凍頂烏龍に茉莉龍珠を選ぶ。別メーカーの馬鹿みたいに安い茉莉花茶ティーパックや、同様に安い怪しい何入ってんだコレ、という雰囲気の溶かすだけのチャイの素などは、別の理由で次回以降へ。……たまに外れの外見で良い茶もあるが、大抵は洒落たデザインに低質の茶葉か、駄目な外装に駄目駄目な中身か、良い葉に相応の値段なんだよな、お茶って……

閑話休題。

服だの靴だの時計だの帽子だの、一通りちらりと外から覗き、たまに店に入るが、 別に欲しいものも無く、時間も経ったので食事に。パスタピザ食べ放題の店にしたが、 正直初めての客にはシステムが良く解らない不親切設計。えらく戸惑う。
例えばパスタ。季節の野菜やワサビ、ココアなどを練り込んだ種々の生パスタを選択、次いで適当なソースを指示すると、さっと湯がいてその場で小さな鍋で煮絡め、少量渡してくれる、椀子蕎麦ならぬ椀子パスタ。とはいえ、どのソースとどの麺が合うかなど素人に解るかーと、半分博打のように頼むことに。(帰宅後、パスタの横に小さな字でお勧めが書いてあったと、今頃になって聞く)
不味かったとは言わないが、今一、心の底から楽しめたかは微妙となった。馴れぬ店、というか『日本人は箸使ってみんな食うんだよ』との八つ当たりも些少は含むが。
一番美味しかったと記憶に残っているのはパンナコッタ。初めて頂戴しましたが、甘くて 大層おいしゅう御座いました。

以上、そんなこんな。幼児連れの家族がやけ多かったが、子供服の店などが幾つもあったからだろうか。その辺は、おしめ室や、完全締め切り制の喫煙室の存在などからも、力を入れているように見えた。
ただ、服や靴は近所の大きな店に行った方が揃うと思う。自分は、ブランド品がアレ割引きとあるより、ミスドのパイ百円券とかの方に感動する類いであるからして。あと、懐中時計やっぱりほとんど無かったし。

お洒落な人々を乗せた県外ナンバーが連なるアウトレットに朝一で出掛け、味覇だの中国茶だの岩塩だのばかりを買って帰る。あー何処であっても自分らしく?

オチ纏まらず、本日本月共に終了。
月見月二十八、九日
『ふおんコネクト!』読了、完結。
書き込みといい、ネタの縦横無尽さといい、物語そのものといい、物凄く好きだったんだが、何故にか終わってしまった。
次世代を主軸に据えた『2』とか是非やって欲しいんだが、綺麗に纏まっているし、蛇足で しかないか。

『魔法少女プリティ☆ベル』
一話で既に完成し、伝説になっている。
出オチ色物一発ネタではなく、重ねられた設定や、登場人物達の魅力的なやり取りが、 作品自体を高めている。『馬鹿でかい無茶苦茶な具が入っているネタ料理』ではなく、『馬鹿でかい無茶苦茶な具が特に売りの美味しい料理』なのだ。
――これで一般男性キャラの顔さえもうちょっとまともに描ければ、と思うのは角をためて 牛を殺すようなものだろうか? 表情とかイメージとかは十二分にこれで伝わってくるしなぁ……
月見月二十七日
雨、激し。

本を求め、八日市の方へ。初めての店など巡ったが、意外に収穫は多かった。

唐突に冷やし中華が喰いたくなる。特に五木食品の中華レモン垂れ。
年がら年中貪っていたいものだと、今頃になって店を巡る。結果は、まあ、当たり前のもの。何やってるのやら。

水槽の中で、赤蝦がタマミジンコに餌を奪われていた。何と言う間抜けさ。
あと、十数匹いるうちの十匹ぐらいどうも雄のよう。……雄が一匹もいないと、散々騒いでいた数年前を思い返す。
月見月二十六日
このところ、有線放送で猪注意とか言っている。山近くの道で夕方、見掛けられているそうで、何でも人慣れしていて道路の真ん中で蹲っていたりするから、ドライバーは特に注意とのこと。
……そこまで田舎ではなかったと思うんだがなぁ。
月見月二十五日
家人が竜王アウトレットに行ってきたとか。ルピシアの店があると教えたじゃないか。 何故に一声掛けてくれなかったと言えば、『忘れてた』。
開店前に着き、人が増えだしたら、即帰宅。ほとんど見ていないのだとか。……何をしに行ったのやら。

土産にTシャツを一枚頂く。イラスト入り。成程、これは売れ残る。
というか、嫌がらせ。罰ゲームのよう。

文句を言うべきではないのかもしれないが、率直な感想を沿え、本日終わる。
月見月二十四日
やっぱり水草水槽せんと、光源用の電球を買いに出る。
これまでの失敗はライトを用いなかったためだろう。家に転がっていたクリップ式 の小型ライトを使うことにし、色温度(K)の高い電球――まあ、電球型蛍光灯になるが、 それを買い求める。
グネグネが露出しているのとしていないのはどういう差があるのだろうと、試しに選択。 ライト本体は古いものなので、電圧他、大丈夫だろうかと少々の心配もあったが、省エネ 絶叫の昨今、何の問題も無かった。というか、何ワット型ってもう本来の意味が全くない気がする。

一夏、モスと一緒に袋詰めして窓際に放置しておいた流木を水槽に投入。ウィローモスは良い具合に活着していて何本もの胞子嚢まで伸ばしていた。
……ただ、これは自分が憧れていた南米モスではない。家のは全部枯れてしまったようだし、これを機に挑戦しなおすのも一興か。
とりあえず現在問題なし。少し乾き過ぎた流木が、微妙に浮上せんとしていること以外には。


『おれと天使の世界創生 3』読了。完結。作者は何処に行こうとしているのか?
大好きだが。
この作者のエロさはチラリズムが云々、と軽く論じ走り書いて、全削除。
そういや作者氏のツイッターらしきものを見つけたんだが、自分はアレの仕組みどころか、 面白さが理解できない程度なので、困っている。発言者が入り混じっているから読み辛い、いやひょっとしてそもそもあれはブログや普通のサイトのように読むものでは無いのかも知れないが。
もう少しごちゃごちゃ書いたが、そちらも削除。半分は私の勘違い――というより 認知能力の異常を真剣に検討するレベルのものだったが、一体何がどうして。

後はただ、静かに作者氏の次作を楽しみに待つのみです。
月見月二十三日
昨夜よりの雨で一気に冷え込む。袖の長いものが上下共に必要。
例年の気温に戻っただけとも聞くが、落差が大き過ぎる。
月見月二十二日
薄を取りに出る。本年は、まだ微妙に穂が開いていない。
夕、満月。遠方にて雷走る。

植木鉢を少々整理。この猛暑で結構枯れたものも多い。苔玉は苔でも玉でもなくなり つつある。一部に、ちゃんと根付いたり増えてきたものも。あれはクチナシか。
トキワマンサクが早くも花開きつつある。――冬の花ではなかったろうか?
そして、今からでもいいから、サルスベリに咲いて欲しいものだが。
月見月二十一日
中秋の名月、一夜前。
深夜、ナイフを振い薬品を塗し土を流し込んで久々に挿し木する者一人在り。
夜は暗いだけで作業するには最適な時間だと思うのだが。

今度はトキワシノブの葉が千切れてた。猫か鳥で悪戯するものがいるのだろうか。
月見月二十日
赤蝦抱卵。
稚蝦が濾過器に吸い込まれぬよう、目の細かいフィルターとして数年前に買ってきたストッキングを発掘、吸水口に被せる。元はミジンコ掬い用にと入手した品だが、こちらで役に立ってくれた。
月見月十九日
色付いていたハゼのミニ盆栽が、ひっくり返って水没する。……猫でも乗ったのか?
ぼろぼろ。幾つか、抜けて失せたものもあるよう。
苔玉といい、調子が極めて悪い。夏も過ぎたことだし、一度全て手入れすべきか。
月見月十六日〜
積読の山。長編シリーズの完結巻などもあって、余計に読み辛い。

『天然あるみにゅーむ』
雑誌で見たときから思っていたが、肌色率が高く、やたらエロい。カラー掲載を全てそのまま纏めていたら、もっとエロい一冊になったことだろう。
もっとも、ただそれだけを売りにしている作品ではない。ちょっとブラックの利いたギャグなど、普通に面白い。既に二巻も出ているようで、嬉しい。
月見月十五日
『足洗い邸の住人たち。』を読み返す。こうして見ると、ただ面白いだけでなく、 最初から伏線も設定もきちんと筋通されていたことが解る。
惜しむらくは、完結まであと十数年は掛かりそうなことか。

夕食後、続刊が読みたくなり衝動のまま夜の雨の中へ。遠方の古本屋へ直行す。
遠いが、あの店は色々置いてあって良い。
またその後、近くの書店へ。ここも近所と同系列で、本屋の奥で古本を扱っている。
大判の四コマ漫画が安いし結構置いてあり、それは助かる。

いきなり箍が外れて本を読み漁らんと欲した日。
月見月十四日
寒い。ハゼは、早くも葉が真っ赤に色付いてきた鉢もある。睡蓮のことを思うと、少し寂しい。

政治の方で某党内選挙があった。演説時、ちらりとネットで見たが、書き込まれる内容が 九割八分片方への応援で占められており、驚いた。大きな声、極端な論がネットでは目立つとはいえ、ここまで全面支援される程こちら、あるいはあちらの候補に何かあったろうかと 時勢と己の認識の乖離に軽い混乱を感じた。
結局、――選挙はその小沢氏側が大敗北。
普通の選挙なら、支援者の動員、ただの選挙工作、ネットと現実社会のずれ、で説明はつく。声をあげぬ、特定の支持政党を持たぬ有権者が無数にいる。しかし、今回大きく票差をつけたのは一般党員票、つまり積極的に政党に関わっている支援者達の票である。 自分で金を出し、声をあげ、関わっていこうとする人々。なら、投票結果に比例せずとも、両方への支援の声が聞こえて然るべき。しかしあの時、自分が目にしたのは――本当に九割八部、小沢氏への崇拝の声であり、管氏への罵声であった。
これで、大差をつけあちらが負けていたなら、納得は出来た。しかし、実際に 負けたのは、勝ったのは。


あの応援をしていたのは一体、誰だったのだろう。正直、怖い。
月見月八日
台風、掠めるように直撃して大過無く過ぎて行く。
刈り取りを終えた田が目立つ。この暑さで早目の収穫を促す声を耳にする。
ひたすらに咲く合歓。伸ばした先に一輪だけほころんだ白い白粉花。

月見月七日
また鍋を焦がす。相性が悪いのか、熱伝導性が良過ぎるのか。
最近、調理時の意識が散漫に成っている気もする。少し、省みよう。
月見月四日
夜気は秋らしく涼しく、布一枚では肌寒いほど。
昼間はいらん。
夜、酔って、ひたすら『ガンダーラ』を聴きつつ涙する。
月見月一〜三日
青メダカ。――しかし実際には何が青いか全く解らず、『ライトの色じゃ?』『加工写真?』とこれまで首を傾げ続けてきた。
まあ、うちには体色において完全劣性の白メダカと普通の黒メダカがいるので、そのうち産まれてくるだろうと暢気に待っていたが、ようやくそれらしきものを見つける。
どうやら陽光の下、上から覗いたとき、背が青白く見えるので青メダカ、らしい。
なまじっか緋メダカや白メダカが美しいだけあって、熱帯魚めいた青を想像し過ぎたようだ。
これはこれで悪く無し。ただ、室内の水槽に泳がせて横から楽しめるものでは無いかもしれない。
まあメダカは基本、屋外の方が色鮮やかに美しくなる魚ではあるが。


頂いた残暑見舞いに、取り急ぎ返礼として暑中見舞いを返す。――残暑? 秋? そんなものは存在しない相変わらずの日中。
燕去月三十日
幾分涼しくなった気もしていたが、気のせいだった。猛暑を舐めていたと言ってもいい。
睡蓮容器の水位が下がりすぎて、肺魚のように泥の中に埋まるメダカ。黒メダカと ミナミヌマエビが詰まっていたプランターの一つは多分全滅。大慌てで給水。
ふと見れば温度計が36とか出してるし、夕に浴びた風呂桶の水は明らかに一度沸かした ものだった。

八月が終わって九月に――なるのか?
燕去月二十八日
寿司が食いたくなったので、握る。素人の技ゆえ、箸で崩れず口で解け、とはいかず、 箸で摘めばぼろぼろと落ちるものも多い。軍艦巻きの方はまだましに出来た。もっときつく握るべきなのか?

透明ナマズがUの字に歪み、何故か生きてる。白メダカが突然、一匹落ちた。季節の変わり目か、連日の猛暑が効いているのか。
燕去月二十七日
誘われて『nikkou』新店へ。初めて足を運ぶ。
しばらく以前より二郎系なるラーメンを食してみたかったのだが、丁度その類いがメニューに載っている。これはと喜んだは良いが、
『野菜マシマシマシはマシマシを食べてから』
との注意書き。マシ、というのが大盛りだとかトッピング倍というのは解るが、一マシが具体的にどの程度かそれが解らぬ。通っているという某氏に問うても素晴らしいコミュニケーションの奇跡など起こらない。まあ大丈夫だろうと麺大盛り、野菜脂ニンニク全てマシマシで頼んでみる。
来たのは麺太く、汁少ないもの。味はもっと安っぽいものを想像していたのだが、存外に旨い。大量のニンニクも珍しく胸焼けせず、ただ野菜は日頃自分で料理をするせいか、逆に少ないように感じた。
何とか食べ終わる。最後の方、量より味が濃いのが辛かった。
次は野菜マシマシマシで頼むことになる。なんかまた食いたいので、そう遠くないうちに 出るかと思う。

ニンニク臭を纏いながら、山だの育児だのの近況を伺った日。

追記:竜王のアウトレットにルピシアが入っていると情報を貰う。
燕去月二十五日
朝夕秋の気配。日没、速い。
睡蓮再び咲き始める。丸容器の睡蓮も花一つ、つける。
水槽熱帯魚死ぬ。暑さか。メダカ強し。

本年、虫の発生具合が妙である。。蚊、小蝿少なく、毛虫の仕業と思われる樹の葉枯れを良く見かける。
何かどうもおかしい。気になる。
燕去月二十二日
何故か目やにが矢鱈と出る。

地元周辺では地蔵盆。図書館など巡る。

此のところの暑さで意外と参っているらしく、たまに朦朧というか呆っとなる。で、昼。暑さで 判断力の落ちたまま、家族の資産に無断で手をつけた。
廊下にもう何年も放置されていた組み立て式本棚(未開封)を一つ。組み立てて後、別廊下の本棚列に 追加し、室内に溜まっていた漫画や小説の一部を誇り塗れになりながら移送。御蔭でばてたが、そこそこ 周囲がすっきりする。

他、本日。『ヘヴィーオブジェクト』読了。禁書目録の鎌池氏の新シリーズだが、これが意外と楽しめた。
一応、毎回イベントは解決しているものの、繋がる世界が矢鱈伸びるというか、無限に風呂敷が広がり続けて 最果ての見える気配の無いあちらと違い、狭い舞台、単純な無理難題がぽんと提示されてウヲーという 話が三つ。さくさく楽しめた。 これはこれで全く違う味わいで良いものだ。主人公と相方の発言がちと解りにくいこともあるが、大した問題ではない。 『あれは違うよな』を 変態未来権 ごきぶり 五年でこんなに
燕去月二十一日
安物で良いから扇風機を一台という話になり、他、ちと出て回る。
暑い。何というか暴力的であり、冷えた店から出た途端、叩かれたような衝撃を感じる。
帰宅して後、このところ放置していたミニ盆栽や苔玉の様子を確認。駄目になっていた諸々の手入れを簡単にする。

夜は涼しい。あんな陽光の下をうろついたせいか、過ごし易いとすら感じる。――水温計は 見たことの無い数字を示しているのだが。

大分赤蝦も減ったが、この温度(34)でまだ全滅していないことにこそ驚いている。
燕去月十八日
クチナシが再び一つ白い花を綻ばせる。蕾は何度か付いていたが、落ちずに良く頑張ってくれた。 ただ、葉に虫食い多し。雨蛙が常駐。殿様蛙は睡蓮容器に在中。
本年購入の睡蓮だが相変わらず花付が良い。コツは何だろう。

アラビアータのソースを作る。トマトも、缶でなく大量にあった実を潰して茹でる。鷹の爪とニンニクも(前者は 変色後取り出す)、レシピ通り体に悪かろうという量を使う。
トマトを加え煮た濃厚ぺペロンチーノ、か。最近思うのだが『オリーブオイルにニンニクと鷹の爪』 という定番のレシピの始まりは、そのままラー油のことではなかろうか。流用とか、どうだろう。
さて。
手間で言うなら市販の方が楽で安い。ただ、最後に麺を茹でる横で十分ほど強火で煮詰めていると、焦げ付かぬように げしげし木ベラで混ぜ続けるのだが、味がはっきり濃縮されていき面白い。最初、まだ水気が多く物足りない味だったものが、他に手を加えてはいないのに、終いには濃厚なソースとなる。特に火を止める寸前の煮詰まり具合など、胸が躍って仕方が無い。

こういう数分の熟成もあるのだと知った日。
燕去月十七日
連日猛暑ということだが、むしろ涼しくなった気がする。湿度が下がり、風があるからだろう。
しかし、実際に気温が下がったわけではない。ここで油断すると、病院行きになるのか。

鷺草、ちらほら。しかし今年は花の上がりが悪い。大体一本に二花付くのだが、一つしかないもの、 そもそも花芽の伸びぬものも多く見える。小さな容器に数多く寄せてみたせいかもしれないが、やはり あの長雨と直後の酷暑のせいではなかろうかと思う。
朝顔は咲き、サルスベリは相変わらず全滅。そんな盆過ぎ。
燕去月十六日
『天海の秘宝』読了、夢枕氏の新刊。買わなくて良かったと、つい胸を撫で下ろす。
二十年ぐらい昔の小学生向け児童小説がこんな感じだった。グロさを削って、タイムマシンで持ち込んだら 連載してくれるところは見つかると思う。
つい否定的言いようになったが、読み易くはあり、どうしようもなく酷いという訳でもない。ただ、あの夢枕獏の 新作! と、ハードカバー上下巻という気合の入れようできて、これはちょっと……

ま、以上放言。
燕去月十五日
鷺花、一羽飛ぶ。
燕去月十二日
新しい扇風機を探しに出る。残りの残暑、団扇と両腕で乗り切ろうかとも思ったが、挫けた 場合には既に動く気力も尽きていることだろうと、命の危険をほのかに感じ、量販店を回る。
時期的には早くも売り尽くしに向かっているようで、現物値下げが多かった。
サーキュレーターなる送風機にも興味があり――うちの扇風機の仕事の半分は、窓外の冷えた夜気を室内に 導くこと――惹かれる。大き目の平面扇風機も安かったが、設計想定保障期間が二年とやけに短いことに気付き、 即断を撤回。そうこう値札を見比べ何件か回っているうちに、夜も更けて閉店となった。大体目途はたったので、 明日は決めるかと帰宅して後、ふと何気なく、本当に意味も無く本を読んでいた家人に話しかける。
『うち、扇風機って余ってないよな?』
『隣の部屋に一台あるからもってけ』
無駄では無かった。色々知ることが出来た。金も使わずに済んだ。だから、絶対、無駄では無かった。
――そういうことにしておこう。

ネム、再び赤い花を開き始める。本当に優等生。
先日、行方不明と聞いた本を図書館よりお借りする。ふと裏を見れば、新品の如き綺麗な其処に、貸し出し記録は 一つだけ……また、買わせてしまったのだろうか。
最後に、赤稚蝦。久々に餌を一欠けやったら何故か沢山死んだ。以前、別の容器でも似たようなことがあった。何が悪いのか。
ともあれ、夏初めには百に近かったろう小蝦も今やかろうじて十を越えるのみ。暑すぎるのか。ともあれ、再び繁殖の始まる日を待ちつつ願いつつ。
本日も雑に終わる。
燕去月十一日
扇風機昇天。
燕去月七日
図書館へ狙った本を借りに行くも何故か無く、そういえば先日は記録上では存在しますが 実際行方不明です済みませんと返答を貰ったこともあり、色々鬱陶しくなって、予約カードを コピーしにコンビニへ行く。後は鋏を二度動かすと一枚が四枚の記入済み予約カードに。

読書の夏、ということで久々に県立図書館辺りから手当たり次第に取り寄せて貰おうかと思う。
燕去月六日
本年は熱帯睡蓮の調子が悪い。株の冬越しは失敗し、室内保管していたムカゴも、何故か育たず、 花どころではない。かろうじてドウベニアナ(旧呼称ドウベン)まだ消滅して無いよな、と 己を慰める具合である。
で。ムカゴ種の葉っぱを入手し、水面に引っくり返し浮かべていたところ、嬉しいことに葉や根を伸ばし始めたので、本日簡単な容器と用土を詰めた黒ポットを用意する。ちゃんとした植え込みは、もっと大きく育ってからにするつもりで、もうしばらくはそのまま浮かべておこうと思う。
運が良ければ、夏の終わりまでに花に出会えるだろうか。

近場の書店だが、何と言うか駄目っぽい。昔から新書の品揃えの悪さには定評があったが、 結局現在でもその辺り変わっていない。あー。
燕去月五日
ネムに再び幾つかの蕾が付きつつある。嬉。
サルスベリの樹はますます満開、上から赤い衣を羽織る。うちの鉢は駄目駄目だ。

扇風機の具合が悪い。スイッチを入れてもしばらく動かず、動き始めれば騒音を気分で あげる。昨年、既に寿命かと思ったが、ほぼ確定のようだ。
どうか秋まで発火してくれるな。
燕去月四日
烏賊爆弾。

揚げ物――主にコロッケを爆発させるという描写があるが、あれは砕けて実が零れるのであって、 決して過激派火炎瓶のような手製危険物ではないと考えていた。今日までは。

烏賊で幾つか料理を作り、余った身でさつま揚げを作ろうとした。フードプロセッサーはないので、 ぶつ切りの身を繋ぎで纏めただけの適当なものに仕上がるかと予想していたが、結果、数度の小爆発の後、大爆発。鍋の揚げ油もほとんどが飛散・消滅する。飛び散った油を頭から浴びて、ちょっと手が火傷しただけの自分が言うのもなんであるが、あれは結構危険だったと落ち着いた今は思う。
これまで何度も天麩羅、フライにはしてきたし、問題は無かった。今回、何故にここまでの失敗となったのか。素揚げに近いと烏賊は何か問題が発生するのだろうか。
――味に問題は無かったのだが。
燕去月一日
河原撫子、咲く。間引きして適当に移植した方。なかなかに良い。
本体は優れず。密集放置は不味かった模様。

遠景のサルスベリ、日々樹上より赤くなる。うちのは何故か蕾の気配も無い。
鉢が二つに実生が複数。これ以上増やすわけにもいかぬし。
以前、在りしことども

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